
プレゼン製作所には、「翻訳コーディネーター」という役割のメンバーがいます。
「翻訳コーディネーター」って何???
「翻訳」を「コーディネート」する人?
職場見学のような気持ちで、翻訳コーディネーターの水嵜さんにインタビューさせていただきました。
翻訳コーディネーターってどんなお仕事なんですか?
水嵜さん:翻訳コーディネーターとは、実は翻訳をするお仕事ではありません。
お客様の要望を果たしていくために、それに合った翻訳者を引き合わせる役割です。
だから「翻訳」をコーディネートする役割なので「翻訳コーディネーター」という名前なんです。
基本的に依頼事項とプレゼン製作所のビジネスに最適な翻訳者を選定し、翻訳者と依頼者の間で依頼者の要望に見合うように、
・翻訳のクオリティを守る
・スムーズな翻訳過程の進行管理
・依頼者と翻訳者の間の「通訳」
を行います。
翻訳コーディネーターの大変なことは?
藤澤:翻訳者を選定して、依頼者との懸け橋になるお仕事ということで、色々な方とつながりがないと難しいのではないかと感じます。
意味合いを損ねないように翻訳してくれる人を選定する必要もありますし、プレゼンテーションの時間に合わせる必要もありますし、私には思い及ばない大変なことがおありかと思います。
翻訳コーディネーターとして大変なことや、気をつけられていることはなんですか?
水嵜さん:翻訳コーディネートの役割は、担当をただ紹介するのではありません。
クオリティを最後まで補償できるように、翻訳依頼を受けてから、その翻訳コンテンツに適切な翻訳者を見つけ出して、文章やナレーション、字幕など、プレゼンテーションに必要なコンテンツを作り上げます。
だから、翻訳者ではなく、しかし翻訳作業というものの中身とプロセスを理解して、クライアントときちんと説明したり、真意を聞いて、クライアントが本当に描きたいものを作り上げるお手伝いをする必要があります。
たとえば、ひとくちに翻訳といっても、
・アメリカ英語
・イギリス英語
・男性の声
・女性の声
実はいろいろあるんです。
だから翻訳は単に言葉の変換ではありません。
その背景にある異なる文化同士を受け取るターゲットに、意図したことが伝わるように置き換えていく作業です。
つまり単純な「トランスレーション=言葉の変換」ではなく、「ローカライゼーション=現地市場にピッタリ適応させる」も、意識します。
その上で、翻訳コーディネーターとしてお客様の要望を果たしていくことを気をつけています。
最近の案件では、英語のことわざを映像で再現する際に、日本語にはないたとえをうまく表現するまでのやりとりが、ちょっと誤解を恐れずにいえば、たのしめました(笑)。
翻訳の納品の形って?
藤澤:言語を扱うって本当に大変な役割ですよね。
率直な疑問なんですが、翻訳の成果物が何なんだろうという疑問が浮かびます。
たとえば、クリエイターとしての最終成果物はプレゼンテーション資料や動画になりますが、翻訳コーディネーターが入ると、どのような形で納品されるんですか?
水嵜さん:翻訳の最終的な成果物は当社の納品物に埋め込むコンテンツで、たとえば
・原稿
・ナレーション
・字幕
などです。
プレゼンテーション資料の中で使うイラストや写真が入るとなると、購入したり作成する場合ももちろんありますが、外注してそれを作成する場合がありますよね。
でもイラストや写真が最高のものであっても、それを組み立てられなければ最高のものにはなりませんよね。
翻訳コーディネーターは、それと同じことで、そのプレゼンテーションに最適な他言語のテキストやナレーションというパーツを作成してそのプレゼンテーション資料を完成させます。
ナレーションというパーツができあがったら、その最高のパーツをクリエイターにデータで渡して、クリエイターがPowerPointをはじめとするツールでプレゼンテーション資料や動画という形に作り上げていく、ということです。
藤澤:なるほど。
具体的に最近だとどの様な案件がありましたか?
水嵜さん:
海外のイベントでつかうプレゼン製作案件があります。そのうち、翻訳してナレーションを追加するところを担当させていただきました。
リモートワークが当たり前、ひとり作業が多くなっているなかで、翻訳者とクライアント、プレゼン製作所スタッフとの連携の機会があり、とてもわくわくしました。
ひとつひとつのパーツが組み立てられていく様子はいつでも美しいと思います。
翻訳コーディネーターから見たプレゼン製作所
藤澤:ちなみにプレゼン製作所のクリエイターって、翻訳コーディネーターの水嵜さんの目線から見て、どんな風に見えるんですか?
水嵜さん:私ももともとマニュアルやブローシャなどのDTPもしていましたので、誰かの思いをくみ取って形にする体験は、その楽しさややりがいは自分のなかにもあると思っています。
プレゼン製作所のクリエイターは、みなさんバイタリティーにあふれていて、とにかく仕事の話が大好きで、やりがいを感じておられるのがよく伝わってきます。
また、学べる機会や、いろいろな仲間とともに仕事をする機会があり、すごく恵まれているなと思います。
今後の展望
藤澤:最後に今後の展望を教えてください。
水嵜さん:プレゼン製作所としては、バラエティに富んだスキルを持ち寄り、すぐれた品質のプレゼンテーション資料、動画など、さまざまなコンテンツの提供を着実に拡げていくと思っています。
リモートワークの話とつながりますが、プレゼン製作所自身もフルリモートでできる会社です。世の中で求められるプレゼンも、最初にお話しした事例のように、今後ますます海外、さまざまな国や言語の区別なく情報が行き交っていきます。
自分自身、これまで翻訳コーディネートをサービスとして今まで一切言及してきませんでした。しかし、ドキュメントの専門家の延長でご相談いただくことがたまにあり、身の回りもボーダレス、グローバルな世の中になってきたのを感じます。
もともと英語や海外の歴史や旅行が好きでしたので、こうして少しでも多く異文化に触れるお仕事ができる自分が、とても幸運だと思っています。
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